有害な植物は地域の自然な生態系を脅かします。
・有害な雑草は取り除く。
・在来植物の生息域を守る。
・地域の生態系を守る。
地域には、それぞれの環境に則した植物が生息しています。環境の違いが地域ごとの固有の植物構成を作っています。そこに繁殖力の強い外来種が持ち込まれると、人が制御できずに広がり、元々その地域に生息していた植物の生息域が脅かされて、消えてしまうことがあります。
植物の構成が変わると、その植物を食料とする小さな虫たちにも影響を及ぼします。生息する小さな虫たちが変わると、それらを食料とする生物に影響が・・・食物連鎖で成り立つ自然界で、たくさんの生物に影響を与えることになります。地域固有だったはずの環境は少しずつ変化してしまいます。
生態系を壊さないように、地域それぞれの固有の環境を守っていく為に有害な外来植物を取り除く必要があります。
人の手によって、元々生息していた地域(国外や国内でも環境の違う地域)から別の地域に運ばれたもののことです。植物が自然に植物の力だけで生息域を広げていったものは外来種とは呼ばれません。環境の変化に伴い植物の生息域も変わってきています。
産業革命以降、移動や運搬が急激に広く早くなった明治時代以降に持ち込まれたものを外来種としています。
外来種の全てが、取り除く対象ではありません。生態系に大きな影響を与えるものを取り除いていきます。環境省や地域自治体が、日本における侵略性を評価した、外来種リストやブラックリストが発行されています。
幅広く日本の生態系等に被害を及ぼす恐れのある外来種が選定されています。
「我が国の生態系などに被害を及ぼす恐れのある外来種リスト」(動物・植物を合わせたリスト)で確認できます。
外来種対策のカテゴリー区分
■ 日本で定着が確認されているものの中で、防除・導入の防止など様々な対策が必要とされるものは、重要度別に3つのカテゴリーがあります。
緊急対策 外来種 : 対策の緊急性が高く、積極的に防除を行う必要がある
重点対策 外来種 : 甚大な被害が予想されるため、対策の必要性が高い
その他総合対策外来種 : 上記以外
■ 今はまだ定着が確認されていないが、定着した場合被害の恐れがあるものは、導入の防止、水際での監視などにより侵入を未然に防ぐ必要があるものは2つのカテゴリーがあります。
侵入予防 外来種 : まだ侵入が確認されていない種
その他定着予防外来種 : すでに導入や侵入の情報はあるものの、野外での定着は確認されていない
■ 適切な管理が必要な産業上重要な外来種は、自然環境下で問題を起こしている場合は防除が必要とされています。
産業管理 外来種 : 利用者における管理の徹底が必要
重点対策外来種
ツルニチニチソウ
(ビンカマジョール)
茎をツルのように伸ばして広がる常緑の多年草。
その他総合対策外来種
ヒメツルソバ
西日本では常緑の多年草。春から冬までチロホラと花を咲かせます。
道路脇でもよく見かけます。
重点対策外来種
ヒメイワダレソウ
地面を覆うように広がるグランドカバー 。春にピンクの丸い花を咲かせます。
庭に雑草が生えにくいように、庭一面に育てることもあるようです。
重点対策外来種
シチヘンゲ(ランタナ)
常緑の低木。開花期は5月〜10月。
強靭で乾燥にも強い。
ご自身の自治体の情報を見つけたら、ぜひ教えてください。リストに追加させていただきたいです。
・京都府 : 外来種データブック
・兵庫県 : 生物多様性に悪影響を及ぼす外来生物への対応
・西宮市 : 敷地内緑化に使用することができない植物
・神戸市 : 神戸板 レッドリスト&ブラックリスト
・宝塚市 : 宝塚市動植物ブラックリスト
・堺 市 : レッドリスト 外来種アラートリスト